「火の簒奪」と「契りの儀式」とは何だったのか?

  • 概要
    ロンドールの目論みである火の簒奪の意味と、それに必要な伴侶アンリについての考察

  • 結論
    アンリとはグウィネヴィアの子孫にあたり、グウィン王家の血を受け継ぐものであると考察する。
    契りの儀式の意味とは、火の時代から人の時代へと火を移譲するための、グウィン王家との婚姻を意味するのではないか。


  • グウィン王家の末裔たち
    アンリがグウィネヴィアの子孫である可能性を探っていく。DS3にはグウィネヴィアの子孫と目される人物が複数登場する。
    1. 踊り子
    2. ロザリア
    3. ロスリック王妃
    4. ゲルトルード

アンリとグウィネヴィアを繋ぐ根拠

グウィネヴィアは火の神フランの妻となり、貴い子たちをもうけた…とある。このテキストは太陽の王女の指輪にあり、無印とは違いリジェネ効果がある。リジェネ効果のあるアイテムは数あれど「貴い」と「リジェネ」という二つを備えたものはアンリの直剣だけである。
本当に貴い者の剣はアンリの直剣と名を変えて受け継がれた。であればアンリは貴い者の子孫であり、グウィネヴィアの子孫と言える。

更に、契りの儀式を行う際、アンリの顔にかけられた布は、グウィネヴィアの寝室にあった布と酷似している。儀式が「婚姻」であること、場所が大王グウィンの墓所であることも、婚姻に関わるものがグウィン王家に所縁があることを暗示している。

以上、グウィネヴィアの子孫たち、貴い子たち、本当に貴い者、大王墓所での婚姻、顔にかけられた布など複数の情報が出揃った。これらの状況証拠によりアンリはグウィネヴィアに連なる、グウィン王家の血を引くものと考察する。

余談だが、アンリはホレイスを殺害されると心が折れ崩れ落ちてしまう。リカールやオスカーと同じく上級騎士の鎧を装備したアンリは、育ちの良いお坊ちゃんとして描かれている。王家の血筋として丁重に育てられたなどの妄想が捗る。


火の簒奪の意味

ではなぜ火の簒奪にグウィン王家との婚姻が必要だったか?
カアスのセリフを抜粋

貴公こそ、真に人の王、闇の王よ
さあ、進むがよい。消えかけのグウィンを殺すのだ
我カアスは、ここで待っているぞ
戻った貴公に仕え、闇の時代をはじめるために…

グウィンを殺害してそのまま火の炉を出ると、闇の王として迎えられる。この時「闇の時代」はまだ始まっていない。DS2やDS3も闇の時代ではない。
これは単純に、はじまりの火をほかの誰かが継いでしまっているからだと思われる。 グウィンを殺したところで「火継ぎ」を止めない限り闇の時代は訪れないことがわかる。
なお、火に触れると自動的に燃え上がり火の時代は存続する。DS3で薪の再利用を図る徹底ぶり。拒否権はない。火継ぎのシステムは強固に維持されている。

簒奪とは、本来資格のないものが君主の地位を奪うことである。君主とはグウィン王家、地位とは火継ぎ、資格のない者とは人間となる。

火継ぎの資格を得るためには王家の血を引くアンリとの婚姻が必須であったと推測する。儀式に契りの剣が使われ、そのシンボルは輪の都に多く存在する。もしかしたら火の簒奪は古い習わしに乗っ取っているのかもしれない。

以上が個人的な火の簒奪者Endの解釈となる。

婚姻によって増える呪いの穴については、よくわからないですごめんなさい。

なお、篝火から火を継がずに火防女から「奪う」というやり方であれば、呪いの穴も契りの儀式もまったく必要なかったという事実を知ったらロンドールは涙目である。


以下は考察の元となったテキスト

太陽の王女の指輪(DS1)
太陽の光の王女グウィネヴィアは
多くの神と共にアノール・ロンドを去り
後に火の神フランの妻となった
太陽の王女の指輪(DS3)
多くの神と共に故郷を去った彼女は
やがて妻となり、母となった
そして貴い子たちをもうけたという
邪眼の指輪(DS1)
かつてアストラを襲ったという魔物
邪眼の悪霊を封じ込めた指輪
邪眼の指輪(DS3)
かつてアストラを襲ったという魔物
邪眼の悪霊を封じ込めた指輪
  
恐るべき悪霊はアストラを崩壊寸前まで追い込み
しかし「本当に貴い者の剣」の前に敗れ去ったという
火の無い灰の一人、アストラのアンリの愛剣
亡国アストラにあって、最も鈍らとされたもの
  
だがそれは「本当に貴い者の剣」であり
人の本質的な力、運により攻撃力が高まる