目次

ARMORED CORE VI

ハンドラー・ウォルターとは何者か? 第1助手説と息子説の比較

Twitterまとめ【AC6】

ELDENRING

エルデンリングの各用語の解釈
・エルデンリングと律
・外なる神と大いなる意思
・神人とデミゴッド

陰謀の夜を読み解きたい
カーリア王家と原輝石
ブライヴの物語
祖霊の民と緋色の雫
坩堝と黄金樹の成り立ち
インタビューまとめ

Twitterまとめ【ELDEN RING】


DARKSOULS


仏教で読み解く はじまりの火と王のソウル
「火の簒奪」と「契りの儀式」とは何だったのか?
フレーバーテキストの"嘘"
【糞考察】エルドリッチは女の子説
ジークの酒とは何か

ベルカと各勢力の繋がり:ロンドール編
ベルカと各勢力の繋がり:深みの聖堂と小ロンド
ベルカと各勢力の繋がり:アルスター編

Twitterまとめ【DARK SOULS】


その他
批評


質問箱

Twitterまとめ【AC6】

タグ検索用

Twitter@sign_beacon #AC6での検索結果


卓上チャティ
ラスティの伏線
オールマインドとは何者だったのか
ACは強化人間しか乗れないのか?
ハウンズの活動地域の考察
不明機体の暗号はモールス?
トレーラームービーの機体データ再現
トレーラー真レイヴンのジェネレータ問題(動画比較)
情報ログ:STVの画稿から読み解く各勢力の人物像

小ネタ

オールマインドがエアの名を知る理由
変異波形の観測事例
情報ログ部品性能試験に映るACはスネイル
チャージ状態は△(R)でキャンセルできる
脳深部コーラルデバイスでコーラルを脳に直接…
スウィンバーン方面からの砲撃にダメージ判定がある
OPに映る洋上都市ザイレム

ハンドラー・ウォルターとは何者か? 第1助手説と息子説の比較

前置き  

 ここでは”ウォルター第1助手息子説”と”ウォルター第1助手説”の2つを私なりにまとめています。 というのも、作品の中の情報だけでは、どちらの説も甲乙つけ難いと考えている為です。 どちらの説を推すかはお任せします。

※説の比較という事で解釈や行間の補完が入っただけ説の確度が落ちるものと見なしています。

説によって情報の解釈が違うため色を変えて表記
ウォルター=第1助手息子説(以下 息子説)は赤色
ウォルター=第1助手説(以下 第1助手説)は青色


ハンドラー・ウォルターとはどういった人物なのか

 結論:善性を持った悪人

 ウォルターとは、目的の為に多数の犠牲をいとわない悪人である。 ウォルターの目的はアイビスの火の再現でコーラルを焼き尽くす事にある。 星系を巻き込んだ犠牲者の規模は過去作の中でも類を見ない。 他の方法は無かったのか等の疑問は残るが、ここでは語らない。
 物語の冒頭でウォルターは621に「再手術によって普通の暮らしを取り戻す事ができる」と言う。 解放者ルートでの終盤も同じ事を言っており、本心から出た言葉であると推察できる。 また、レイヴンの火ルートでは仕事を終えた621へ「お前を縛るものは何もない」とも言う。 それは本当だろうか?
 レイヴンの火はアイビスの火の再現。 コーラルが燃え尽きたとは限らない。 「解放者」と「レイヴンの火」は根本的な解決を描いていない。 それでもウォルターは621の自由を願っているのだ。
 621に対する姿勢を代償行為と見るか、本当の優しさだと捉えるかはプレイヤーに委ねられるだろう。


ルビコン調査技研

・調査技研所長 ナガイ教授
 コーラル研究の第一人者。ウォルターの語る”善良な科学者”と目される人物。 コーラルの破綻を予見し単独でアイビスの火を起こした。

・第1助手
 ウォルターの語る”ある科学者”と目される人物。 家族を捨てコーラルの研究に没頭し、強化人間に連なる狂った成果を生み出した。 STK遺構では精神混濁状態とされている。

・第2助手
 英語ではSheと表記される。玩具を作るのが得意。 コーラルを観測し続ける業をナガイ教授の教え子として背負わされた。

・第1助手の妻
 「研究は彼(第1助手の息子)の母親を奪い」の一文でのみ登場。 コーラルの研究による犠牲者と思われる。

・第1助手の息子
 寡黙で気丈な鉄のような少年。目の奥に光(Boy's sharper than he looks)  アイビスの火を逃げ延び木星へと逃れたと思われる。

・画家STK
 アイビスの火に巻き込まれ死亡したとされる画家。 本編より半世紀前の巨匠。画風はSTVに似る。


情報ログの解釈

この辺りから息子説第1助手説で解釈の違いは起こってくる。

文書データ:ナガイ教授の口述筆記(1)

残骸から抜き取った文書データ
ルビコン調査技研所長 ナガイ教授の口述筆記が
散逸したものと思われる
----------------
コーラルは自己増殖する生体物質であり
その増殖速度は個体群密度の影響を受ける

例えば真空状態
これは蜜度を最大化する理想的環境のひとつと言える

重要なのは密度効果による
「相変異」の兆候を見逃さないことだ

それは人類には制御できない破綻となる
第1助手の様子がおかしい
明らかに研究に取り憑かれている

Cパルスで人間の知覚を増幅するなど
理屈は通っていても許されるものではない

可能性が人を狂わせる
コーラルはその最たるものだ
第1助手の子息をラボで引き取ることにした
寡黙で気丈な 鉄のような少年だ

研究は彼の母親を奪い 父親を狂わせた
私を恨んでも良いだろうに…

第2助手の力も借りることにしよう
あれは玩具を作るのが得意だったはず

少年が笑ってくれると良いが

 息子説では第1助手の人物像は狂った科学者と解釈する。
 根拠は口述筆記2にあり、コーラルの可能性に着目し非人道的な実験に手を染めた人物だと読み解く。 第1世代型強化人間手術の成功率は1割にも満たない*1その所業は優しさを残したウォルターという人物像にそぐわない。
 また寡黙で気丈、鉄のようだと評される少年の描写が、目的遂行のために意志を貫くウォルターの人物像と重なると考える。

息子説への反論(クリックで展開)
 特に反論すべき点は見当たらない。
しいて言えばウォルター自身が非人道的な行いを”する”人物であるという点だろうか。

 第1助手説でも第1助手がコーラルの研究で非人道的実験とその成果を為したとする評は変わらない。
 しかし、第1助手を最初から研究に取り憑かれた狂人であると断じていない。 「私を恨んでも良いだろうに…」という言葉は「母親を奪い、父親を狂わせた」原因がナガイ教授にあることを示しており、 第1助手が狂うに値する出来事が技研の研究室であったと解釈する。

第1助手説への反論(クリックで展開)
 第1助手=ウォルターとする為に第1助手の人格を好意的に解釈しすぎている。
ナガイの台詞はコーラル研究の責任者としてのものであり他意はない。

画像データ:STKの遺構

アイビスの火に巻き込まれ死亡したとされる
半世紀前の巨匠「STK」の遺構
その作風はAI画家たちに取り込まれ そして消えていった
----------------
STKメモ
・教授 2人の助手 少年

・助手1 精神混濁 少年 目の奥に光

 息子説ではSTK遺構は「アイビスの火」直前に描かれたものだとする。 この時、第1助手は精神に異常をきたしており、到底アイビスの火を生き延びる事はできないものと思われる。
 少年の瞳は、コーラル根絶を使命とした意志の現れだと読み解く。 後に木星へと逃れ観測者とコンタクトを取り、その使命は半世紀もの歳月を経て本編へと受け継がれる。

息子説への反論(クリックで展開)
 アイビスの火はナガイ教授が単独で起こしたものであり、第2助手や第1助手の息子を逃がすだけの時間はあった。
その上で第1助手だけ死んだと確定することはできない。

 第1助手説では、STK遺構は口述筆記3の息子がラボに引き取られた時期だとする。
 第1助手の精神混濁はコーラルの実験によるものだと推測できる。 ラミーやドーザー、621のように強いコーラルを浴びた者は精神混濁状態へと陥るが、一定の刺激で復帰することも描かれている。

第1助手説への反論(クリックで展開)
 少年の描写とSTVのカーラであろう人物への描写が無意味になってしまう。

ウォルターの台詞

仕事の前に ひとつ昔話をしよう

ある科学者がいた
家族を捨てコーラルの研究に没頭した男だ
狂った成果が山ほど生み出された
強化人間もそのひとつだ

善良な科学者もいた
男の罪を肩代わりし 全てに火を点け…
そして満足して死んだ

…この話には教訓がある
一度生まれたものは そう簡単には死なない

621
昔話は終わりだ 仕事を始めるぞ

 息子説では、この昔話は第1助手たる父親とナガイ教授を語っているものとする。 父親のしでかした事の清算をするのだという、改めての決意表明となる。

 第1助手説では自身の事とナガイ教授の事を語っているものとする。  ”肩代わり”して火を点け、満足して死んだ”とは、第1助手が「アイビスの火」時点で死亡していない事を示している


ウォルターとミシガンの関係

いつ以来だ ハンドラー・ウォルター!
貴様の猟犬にはクソほど煮え湯を飲まされた
よくも抜け抜けと連絡してこれたな

 息子説ではウォルターがミシガンと知り合ったのは木星だとされる。 その根拠はアイビスの火の独白で少年が木星まで逃げ延びたであろう事が語られている部分だ。 ミシガンは木星戦争の英雄であり、ルビコン3以前に知り合っているのなら木星が妥当だろう。

 第1助手説でも木星でミシガンと出会ったとする。 ハンドラーとして独立傭兵を使い荒事をしている中で知り合ったのだろう。
 問題があるとすれば木星へ行った動機だが、来たるべき破綻の時に向けて地力をつけていたと考えるのが妥当だろう。 解放戦線の実質的指導者ミドル・フラットウェルも星外企業に潜伏している。 死亡しているとは言え旧型の強化人間を617~621の5名所有しており、ヴェスパーが8名、レッドガンが7名と考えると個人としては最大の規模だ。


観測者「オーバーシアー」の使命と動機

 観測者の使命はコーラルの破綻が訪れる前にコーラルを焼き払う事にある。

 息子説ではウォルターの動機には強い使命感が存在する。
 コーラルとは母親を奪い父親を狂わせた元凶の物質である。 その根絶を目的とし、犠牲を厭わない姿勢は鉄のようだとされた少年のそれだ。 ナガイ教授の望んだ”友人”は、少年にとって犠牲となった観測者たちであり、その遺志を継ぐ者がハンドラー・ウォルターである

 第1助手説では代償がその動機となっている。
 半世紀を経て善良な科学者に代わって火を点ける、家族のように621の平穏を願う。 それらは全て過去の清算であり、その善性にすら見える代償行為こそがハンドラー・ウォルターという人物である。


アイビスの火から逃れ観測者となるまで

 息子説ではほぼ確実に木星へ逃れたであろうことが「映像記録:アイビスの火」で確認できる。
 如何にして観測者と出会ったのかは想像に任される。

息子説への反論(クリックで展開)
 技研にいたのは少年期である為、技研に関する知識の多くは観測者によって教え込まれた事になる。 平穏な暮らしを望まれた先の木星で「決して表には出ない組織」に接触しなければならない。 ハンドラーとしての手腕など、見事な戦争屋に育て上げられた事になる。

 第1助手説では善良な科学者の罪の肩代わりによって”第1助手は死んでいない”と推測する事ができる。
 観測者たちとの接触を想像で補うしかないのは息子説と同じである。

第1助手説への反論(クリックで展開)
口述筆記5で「頼れるのはもはや第2助手しかいない」と言われている為、第1助手は観測者ではない。 その上で精神混濁から回復し観測者と接触しなければならない。


最終安全弁HALへの搭乗

 息子説ではHALは初見でありその搭乗には訓練を要する。 強化人間手術にはリスクが伴い、コーラル代替強化手術も多大な犠牲を払ってアーキバスで運用されているに過ぎない。

 第1助手説ではコーラルの技術者であるという事を鑑みるとHALへの登場はむしろ想定されていたものと思われる。 それが”許されていたか”を抜きにすれば、ナガイ教授に次ぐ搭乗者としては最も適性が高い。

ーーー

年齢

息子説 遺構10~19才、50年後の本編60~69才
第1助手説 遺構30~39才、50年後の本編80~89才

アイビスの火以前から傭兵をしているスッラや、青年期にコーラルを浴びていたドルマヤンが元気にACを動かしている。 少年の年齢も幅をとったが、おもちゃを与えられる年齢と考えればもっと若いかもしれない。

まとめ

 息子説の強さは第1助手と違い生存が裏付けられている点にある。 第1助手の強さは技研に関する知識(特にHALの搭乗)である。 この「技研に関する知識」について、前述では敢えて触れていない考察がある。 「第2助手=カーラ説」である。

「第2助手=カーラ」だった時、どういった事が想定されるか?
 まず息子説ウォルターの技研に関する知識の問題が解消される。 しかし同時に第1助手の生存確率がぐっと上がってしまう。 なので結論としては以下のような説の確度順になると思われる。

息子説>第1助手説>第1助手説+第2助手=カーラ説>息子説+第2助手=カーラ説

補足
 本項では「第2助手=カーラ説」を否定はしていません
 説の比較となった時に複数の考察を掛け合わせると確度の保証ができないため、敢えて最低限の解釈で考察を構築しています。 よって第2助手=カーラだったとしてもウォルターが何者であれ説としては成り立つと思っています。

ひとりごと
 STKとSTVの既視感の描写からSTK=STVだったら第1助手生存確率が更に上がる。 ウォルターの置き土産のザイレムはアイビスの火以前に入植している(OP)ので、 カーラが第2助手でウォルターが息子だと言い方に違和感が残る。 第2助手=カーラであり息子=ウォルターであった場合、 ナガイ教授が平穏無事を願って逃がした少年を捕まえたカーラ率いる秘密組織という図式ができあがる。 畜生すぎて人の心とかないんか? と思ってしまう。

 画稿の描写として2回も息子の描写をした挙句に「本編には登場しません」というのも違和感がある。 前作主人公的な立ち位置の真レイヴンや木星で平和に暮らした少年なども思いつくがしっくりは来ない。

改めての結論
 ウォルターというキャラクターをどのような人間と考えるかで どちらの説を推すか決まるような気がする。 贖罪と後悔なら第1助手、使命なら息子。どちらの説を選んでも正解でもないし不正解でもない。

 621 お前が決めろ


以下、必要そうな1次情報

文書データ:ナガイ教授の口述筆記(4)

残骸から抜き取った文書データ
ルビコン調査技研所長 ナガイ教授の口述筆記が
散逸したものと思われる
----------------
まずい
コーラル潮位が異常な速度で上昇している

この共振は相変異の…
計算しろ 猶予は?

47時間2分16秒

間に合う
アイビスを出せ!
文書データ:ナガイ教授の口述筆記(5)

残骸から抜き取った文書データ
ルビコン調査技研所長 ナガイ教授の口述筆記が
散逸したものと思われる
----------------
技研もルビコンも壊滅は避けられない
問題はそのあとだ

変異波形発生の兆候も見られる
観測を続けなければ

頼れるのはもはや第2助手しかいない
私にできるのは 教え子に業を背負わせることだけだ…
映像記録:アイビスの火

残骸から抜き取った映像記録
ルビコン調査技研所長 ナガイ教授の独白と思しき
音声が含まれている
----------------
残り12分
やるべきことは全てやった

アイビスの火を見届けるのは私ひとりで良い

あの少年は強く生きていけるだろうか

木星には友人もいる
きっと良くしてくれるだろう
シンダー・カーラの台詞

ビジター 昔話をしようか

アイビスの火が この惑星を焼き尽くしたあと…
決して表には出ない ある組織が作られた
観測者たちの結社「オーバーシアー」
コーラルの増殖傾向を計り
「破綻」が訪れる前に… 焼き払う
それが使命だ

私やウォルター…
そして死んでいった「友人」たちのね
RaDは退屈しない隠れ蓑だったが
いよいよ本来の仕事をする時が来たってわけさ

本題に入ろうか

あんたもザイレムには行ったことがあるだろう
技研の作った洋上都市だ
あそこには来たるべき破綻への備えとして
ちょっとした機能が隠されている
そいつが今の状況には必要なのさ

RaDの技術者が総がかりで
ザイレムのコントロールを奪いに行く

あんたにはしゃしゃり出てくるに違いない
アーキバスの相手を任せたい
…よく持ちこたえたね ビジター
この都市の…
本当の姿 見せてやろうじゃないか…!
…あいつが残していった情報が役に立ったよ
恒星間入植船「ザイレム」
ウォルターの置き土産さ

*1:スッラのテキスト

陰謀の夜を読み解きたい

陰謀の夜

 陰謀の夜とはエルデンリングを砕くに至る原因となった事件。
 陰謀の夜の結果はゴッドウィンの死だが、そこに至るには複数の思惑があったと思われる。 つまり真の黒幕は存在せず各々の思惑が歪んだ末にゴッドウィンの死という結果になったと推察する。

各々の目論見
 マリカ  :神(エルデの獣)を殺す
 ラニ   :黄金律の支配から逃れ、冷たい夜の律を敷く
 ミケラ  :生死の循環を取り戻し、マレニアの宿痾を取り除く
 エルデの獣:黄金律の維持


陰謀の夜に起こった出来事

※クリックすると各事件の容疑者とその根拠が展開されます。

1.マリケスから運命の死が盗まれる
容疑者:マリカ、ラニ
根拠:「黒き剣の追憶」とラニの自供(2.で後述)

マリカは影従に、運命の死の封印たるを望み  
後にそれを裏切ったのだ  


2.黒き刃に運命の死を刻む儀式が行われる
容疑者:ラニ 協力者:ライカード
根拠:ラニの自白と黒き刃の刻印を調べたロジェールの台詞

私は魔女ラニ
死のルーンの一部を盗み、儀式により、それを神殺しの黒き刃となした
すべて私が、やったことだ
儀式の主、つまりは陰謀の夜の主犯も、見当がつきましたよ
月の王女ラニ…(以下略)


3.ゴッドウィンの殺害
実行犯:黒き刃の刺客
根拠:OPの映像と黒き刃の防具テキスト

陰謀の夜の実行犯たる刺客たちは
すべて女性であり、一説には
マリカに近しい稀人であったという


同3.ラニの自殺
目的:黄金律に縛られた肉体からの解放

…そして私は、二本指を拒んだ
死のルーンを盗み、神人たる自らの体を殺し、棄ててでも


4.その他のデミゴッドの殺害
 英語版ストーリートレーラーで殺害されたDEMIGODSと複数形で表記されている。 BANDAI NAMUCOの海外版には以下の記載がある。
 注目すべきは”マリカがデミゴッド達を守り切れなかった事”と”ゴッドウィンの殺害が永遠の女王にとって壊滅的な損失となった”という記述。

One grim night in the depths of winter, a flock of unknown assassins stole across the Lands Between.
In a coetaneous attack, this foul covenant snuffed out the lives of many of the God-Queen’s kin throughout the empire, too numerous and too scattered for her godly protection to save.

The assassins’ targets were multifold, but none was as devastating a loss to the Eternal Queen as that of Godwyn the Golden. After his death, the Elden Ring was somehow shattered, and the order of the world broke with it.


5.ゴッドウィン殺害実行犯、王都から逃亡
実行犯:アレクトー
根拠:ティシーのテキスト

陰謀の夜、黒き刃に死のルーンを宿し  
黄金のゴッドウィンを殺した暗殺者の一人  
ティシーは、黒き刃の長アレクトーの娘であり  
王都からの逃亡時、母を守り命を落としている


6.ゴッドウィンの埋葬と死に生きる者の誕生
ゴッドウィンが黄金樹の根の底に埋葬され、狭間の地で死の根が芽吹き、死に生きる者たちが生まれた。

陰謀の夜、盗まれた死のルーンは  
デミゴッド最初の死となった後  
地下の大樹根を通じて、狭間の各地に現れ  
死の根として芽吹いたのだ


7.エルデンリングの破壊
実行犯:マリカ
対抗:ラダゴン
根拠:マリカの槌

女王マリカが、エルデンリングを砕こうとし  
ラダゴンが、それを修復しようとした得物


陰謀の夜の考察

・何故マリカは運命の死を盗んだのか
 マリカはゴッドウィンの(魂だけの)死を望んでいない。
 ストーリートレーラーでは、ゴッドウィンが死んだ時マリカは狂ったのだろうと語られる。 これはマリカがゴッドウィンの死を望んでいなかった事を示す。 カプコンの英語記事「マリカはデミゴッド達を守り切れなかった」も後押しになるだろう。 マリカがゴッドウィン殺害を企てていないとする根拠は以上の2つである。

 では、何故マリカは運命の死を盗む必要があったのか。
 マリカの願いは神殺しである。 それはヒューグの祈りを聞けば明白。 褪せ人がエルデの獣を殺すに至ったのもマリカの思惑であると言える。 円卓は祝福に導かれた褪せ人たちの集いであり、褪せ人たちに奪った祝福の返還を約束したのはマリカである。 褪せ人たる主人公がエルデの獣を討伐する。 結果を見ればマリカが神(エルデの獣)を殺すという目的は一貫している。 円卓に描かれた黄金樹の紋章には無数の武器が突き立てられているのがその証左となるだろう。

 マリカが盗んだ運命の死はどこにあるのか。
 作中のテキストで触れられていない運命の死がひとつだけある。 それは磔にされたマリカを貫く赤い槍。 エルデの獣にはマリカの腹部に突き刺さった槍と同じ場所に傷があり、致命の一撃の起点となる。
 マリカの腹部に刺さった運命の死は、自らと共に神を砕く為に使われたのではないだろうか。

 エルデの獣は黄金律の具現である。 エルデの獣を殺すという事は黄金律を壊すという事であり、それは黄金律原理主義を掲げるラダゴンと真っ向から対立する。
 しかし腹を運命の死に貫かれてもエルデの獣を死なずにいる。 マリカ自身が行える最後の手段として、エルデンリングを砕く事によってエルデの獣を打倒しようとしたのではないか。 結果として律は壊れ、新たな王を待つ戦乱が狭間の地を覆うことになる。

 また、ラニも自供から運命の死を盗んだと言っている。 マリケスが二度盗まれるとは考えられない。 マリカが盗んだ運命の死の欠片をラニに譲渡したか、ラニがマリカから盗んだかである。 マリカが譲渡した場合はエルデの獣の打倒の先を見据えての事だったのかもしれない。 ラニがマリカから運命の死を盗んだのであれば、それはマリカの予期せぬ謀略があったことを示す。

・ゴッドウィン殺害を目論んだのは誰か
 マリカとラニがゴッドウィンを殺害する動機はない。 ラニに関して言えば同時に死ぬデミゴッドが誰であれ、ラニ自身の肉体のみを殺すという目的は達成できる。 では、誰がゴッドウィン殺害を目論んだのか。

 ゴッドウィンが”完全に死ぬ”とどうなるのか。
 死王子の修復ルーンには「新しい律は、死の回帰となるだろう」とある。 ゴッドウィンが完全な死を迎えていたのなら、黄金律は死の回帰を果たし新しい律へと至ったかもしれない。 では、死の回帰を望んだのは誰だったか。

 本編中で死の回帰を望んでいるのはフィア。 しかし、フィアに黒き刃を使役してゴッドウィンを殺害させることができるだろうか。 ましてマリカを欺いてとなると難しいだろう。

 誰がマリカを欺き、ゴッドウィン殺害を企て実行することができるのか。
 ミケラはゴッドウィンが正しい死を迎えるよう黄金の墓標で語っている。 ミケラは黄金律を見限り新たな律を目指した人物である。 ソール城の霊体の言う"友"がゴッドウィンであるなら、ミケラはゴッドウィンの再誕をこそ願っていたのだろう。
 ゴッドウィンの完全な死は再誕に至る為の準備であり、それは死の回帰となり新たな律を生む。 それを最も望む人物とはミケラではないだろうか。 死を取り除かれた黄金律は停滞を生み、淀みは朱い腐敗に至った。 ならば死を取り戻すことは生命の循環を取り戻す事であり、その流れは腐敗を抑制するのではないだろうか。

 ミケラとフィア達の接点とは
 これは「トリーナ=ミケラ」説を基礎としている。
 ファリスの製法書によればトリーナ(ミケラ)は眠りの中に居ると言う。
 フィアはプレイヤーを夢の世界へと連れて行ってくれる。
 アウレーザの英雄墓にはミケラの願いが刻まれた黄金の墓標があり、そこの敵はフィアの霧を使う忌み子とバジリスク。 英雄墓のボスである坩堝の騎士の紋章は死王子に掛けられた青い布と同じものである。 ミケラとフィアはゴッドウィンの再誕と夢を介することで繋がっているのだ。
 帳の恩寵を使った時、通常のものは白い紋章が浮かび上がる。 しかし光刺す帳の恩寵の紋章は赤み掛かっている。 それは運命の死を取り戻した色であると言える。

 ゴッドウィンの死を望む指読みの老婆
 根の底の指読みの老婆もまたゴッドウィンが死に殉じる事を望んでいる。 指読みの老婆は黄金律に属するはずだが、なぜ死の回帰を望むのか?  もうひとり、プレイヤーが運命の死を開放しようとした時、それを促す指読みもいる。
 指読みのエンヤは原初の大罪である黄金樹を焼こうとするプレイヤーの背中を押す。 その必要に迫られたのは「拒絶の棘」を焼くためだった。

 拒絶の棘が黄金樹を運命の死の開放を促した?
 この棘に浮かぶルーンの模様はラダゴン像の背景と同じ格子模様。 ラダゴンが運命の死の開放を望んだのだと言われると、そんなことがあるだろうか?
 黄金の律は運命の死が取り除かれる事で始まった。 黄金律原理主義のラダゴンが黄金律成立以前の赤い黄金樹を目指したのであれば、 指読みが運命の死の開放を促すことにも理由が与えられるが…果たして…?  これについては更なる研究が求められる。

結論
 ゴッドウィンの完全な死=再誕を願ったのはミケラ

予想される反論
 黒き刃はマリカと同じ稀人であり、マリカ直属の部隊ではないのか?
→黒き刃は聖樹の入り口であるオルディナを守っており、マリカと同族であればミケラとも同族である。 マリカ以外で黒き刃に使命を強いることのできる人物はミケラしか考えられないのではないか。

ラニの目的
 ラニの目的は冷たい夜の律を掲げる事である。
しかし神人である肉体は黄金律に縛られている。 二本指と大いなる意志の呪縛であり、尚且つ不死の身体。 その呪縛から逃れる為にラニは先ず神人の肉体を捨てる必要があった。
 2人のデミゴッドが同時に死ぬ事で、どちらの魂が死ぬかは賭けだったろう。 ここで魂だけを残すために原輝石の刃の儀式を必要としたのではないかと予想する。

 しかし、ラニの自殺はゴッドウィンの完全な死を望む勢力を裏切る行為。 故に陰謀の夜まで協力関係にあった黒き刃はラニ陣営を襲ったのだと思われる。
カーリアとミケラはローレッタをはじめ様々な要素で繋がっている。 だがレナラの言うように星の世紀ではラニは自分の夜を歩んだのだ。

 マリカはラニの目論見を知っていた可能性がある。 でなければ運命の死の欠片を分け与える事そのものが奇妙だからだ。 では、何故ゴッドウィンが半死したことに狂ったのか?  ゴッドウィンの殺害はマリカの予定には無く、ミケラの独断だったのではないか?  そう考えればラニよってマリカもミケラも計画を狂わされたという事になる。 すべてを裏切るとはそういう事だったのではないか。

 なお、協力者ライカードについてだが、彼は黒き刃に運命の死を刻む儀式を手伝ったのだと推測される。 または原輝石の刃の儀式。 黒き刃の刻印がある部屋には火山館にある絨毯が敷かれている。 ライカード自身も古く失われた呪術を魔術として復興するなど儀式に造詣が深い。 余談になるが、賢者の洞窟では古い死の魔術を蘇らせた死術師ガレスがおり、その洞窟には黒き刃も居る。 やがて冒涜を犯す事を目論んでいたライカードだったが、冷たい夜の律ははるか彼方にあり生命と律は途方もなく離れてしまった。 これもある意味でラニの裏切りであったのかもしれない。


補足 (2023/11/17 追記)

 ミケラとフィアが同じくゴッドウィンの殺害を目論んだように書いているが、そうではない。 ミケラはゴッドウィンの完全な死を願い。 フィアはゴッドウィンが半死した為に生まれたミケラとは相いれない勢力である。 ミケラの望む新たな律とフィアの望む律とは別物と考える。

批評

批評とは

よい点・悪い点などを指摘して、価値を決めること  

本稿ではよそ様の考察動画に注釈を入れつつ批評しています。 なお、私個人は本稿で取り扱う投稿主さんには頑張って欲しいと思いつつ、全力でイジります。 取り扱う動画は考察界隈で有名なAcid氏やSeed氏から脱却し、投稿主が独自のルートを模索しはじめた頃のものです。

注釈でツッコミをしていますのでPC閲覧推奨

ざっくり?感想と批評(クリックで展開)

1.基礎考察
動画の基礎となる考察は実は手堅い。

・グウィン大王の王妃候補としてイザリスの提示
紋章の一致から推測を行っており、テキスト外の情報だが第三者にも十分に読み解く事ができる。 補強として無名の王の歌詞を引用しているが、()で提示された内容は投稿主自身の考えであり明確な根拠はない。 ラテン語翻訳は根拠というより集客のための呼び込みの要素が強い。

・グウィンとイザリスの子としての爛れ続けるもの
イザナギイザナミの子、蛭子伝説と火之迦具土神(ひのかぐつちのかみ)という神話に習っている。 異形の子であり火に苛まれている爛れ続けるものは蛭子と加具土命の両方の性質を持つ。 連想ゲームではあるが、神話と火に苛まれた子、そして火に飲まれた母という図式を考えれば当然思い浮かぶだろう。

2.投稿者独自の世界観
「グウィンが精神体であり、子供を欲しがっている」
これは投稿者独自の世界観であり、他の動画でも時折登場する。 根拠は実体二元論とサラリと紹介される。 神は精神体であるが故に子供を残せないと提唱しているが、神(グウィン一族)が精神体であるとする根拠は明示されない。 世界観に現実の論理や神話を当てはめることはよくある。 しかし、それを根拠とすると論理が破綻しやすい。
「子供を欲しがっている」に関しては根拠すら明示されないので、投稿者自身の願望の反映なのではないだろうか?

3.意外な真実
必ずしも考察には必要ない要素だが、動画の集客という意味では何よりも重要な要素。 見出しで釣る手法もあるが、内容にも踏み込んでいる。

・カバーストーリー
「深淵狩り」の四騎士アルトリウスが実は深淵に飲まれた騎士であった。 そんな覆い隠したい真実というのは物語に不可欠な要素だ。 プレイヤーは体験したが故に他にも「カバーストーリーがある」と言われると、否定できないのかもしれない。

・爛れ続けるもの=太陽の長子=グウィンだった説
「愚かさ故に追放された長子」という物語は「グウィンがイザリスに産ませた爛れ続ける者」を覆い隠す話であったとする考察である…
前述したカバーストーリーのお話を例に出すならば、フェイク側に既に泥が塗られている点が気になる所。 また長子の追放は”太陽の光の剣”にあるようにグウィン火継ぎ以降の出来事である。 つまり長子の追放劇はグウィンが火の炉で火を継いだ後の話なのだ。 イザリスが混沌に飲まれた時期はおよそ1000年前(クラーナ談) 火継ぎの試練で目覚ましの鐘が鳴らされたのは1000年"ぶり"。 そういった時系列の考察を観たかった気がする。

ところで、最終的に覆い隠すべき真実である爛れ続ける者そのものが「蓋」になって表に露わになっている点に気付いただろうか?
爛れによって封印されていたのは廃都イザリスへの入り口である。

なお、爛れと長子以外の他の子どもたちについては最後まで謎は明かされなかった。 結果としてここでの根拠である「グウィンのソウルをイザリスに与えた事で生まれた爛れ続ける者…」 という論理を推し進めていくと、シースと四人の公王もグウィンの奥さんになる。

4.動画構成
文字起こしして気付いた事だが、100文字前後でひとつ字幕が入る。 5~10秒程度、早口でまくしたてられるが、字幕で要約されているかのように見せている。 映像もだいたい10秒以内には切り替えているし、切り替えができない場合は大文字の見出しがつく。 なるべく視聴者に大量の情報を浴びせかける手法が為されている。 さらに断定の繰り返しが多様されているのがわかる。

砕けた語り口で断定口調を繰り返されると、そのような気がしてくるのは人間の性である。 さらに音楽の盛り上がり、出だしを調節。 音声の調子も要所で変えて、視聴者に聞くように促している。 突然に小声で喋られると聞いてしまう手法と同じだ。 のちのシリーズで無暗に他作品のムービーを引っ張ってくるのも、動画映えを狙ったものだろう。

5.根拠の提示
断定口調で始まるので根拠を探すのに苦労する。 件の動画に文句がある人が明確に反論できない理由がコレ。 本当にサラリと根拠を述べているのだ。 この動画の場合は「グウィンは精神体で子供を欲しがっている」が根拠だろう。 ここまで文字起こしして探す酔狂な人間はガチ恋ファンを名乗って良いはずだ。

6.ラテン語
結論を言えば空耳だったわけだが、集客を望めたので良かったのだと思う。 ラテン語を根拠にした動画は間違いと脳死で叩く事は簡単。 だが実はここで取り上げた動画はそれほどラテン語を根拠として重視していない。 ラテン語翻訳は二次的な補強であり、一次情報の環境ストーリーテリングを根拠としている。

総評
投稿者が重視しているのは、あくまで集客と視聴者を逃がさないテンポ。 考察界隈の月刊ムーだと思うと楽しめる。
「面白く魅せる」ことはyoutube活動で最も重要なことだろう。 せっかくなので楽しませて貰った方が良い。

追記
よそ様の考察を批評する時、ほとんどの人は批判的な立場から発言をしてしまう。 議論を戦わせるのが目的ではないので、まず「別の説の話はしない」のが重要である。 次にどれだけ根拠が恣意的であっても「主観に基づいた根拠に依る考察である」という評価になるだけで全てを否定するものではない。 ゲームとは体験を伴い、体験とは全て主観によるものだからだ。
つまりゲーム考察の批評とは、正誤の評価を下すものではなく確度を見極めるものである。 論説の骨組みや土台が何によって成り立っているかを見れば、説の提唱をした人の独自の色が見えてくるだろう。


【ダークソウル考察】(微グロ注意) グウィン大王、イザリスの魔女に『※太陽の長子』を産ませた件

(0:00~)
このシーンを見てください。 ダークソウル三部作を締めくくるラストシーンです。 主人公は世界を救うではなく、逆に世界に終わりをもたらすことでベストエンディングを迎えました。*1
字幕:世界終焉でトゥルーエンド(?)

ソウルシリーズを知らない人からしたら?って感じだと思います。 ゲームにしろ映画にしろ普通は 主人公が世界を救ってベストエンディング じゃないですか。 でもダークソウルは真逆なんです。*2

プレイヤーが介入する段階では既に世界はスループ*3に入っているんですよね。 例えるならば悪の組織*4世界征服を成し遂げた*5後なんですよ。 もう手遅れ*6。 残された道は自分という存在ごと世界に引導を渡す*7しかない。
字幕:世界に安楽死を問題

字幕:世界が狂い始めたきっかけは?*8
ではなぜそんなことになったのでしょう?  火継より以前*9世界が狂い始める*10前日譚には何があったのでしょうか。

*11
結論を言います。 神々による子作り事件です。
字幕:子作り

神様が子作りしたんですよ。 それで世界が崩壊しました。
字幕:本来子供を作れない神*12が無理やり子作り→世界崩壊*13

太陽の光の王グウィンって子供が作れなかった*14んですよ。もともとは…  でもグウィン大王が不可能*15にも関わらず無理やり相手と子作りしたせいで世界が崩壊しました。 概念*16が壊れちゃったんです 。
字幕:概念崩壊

では世界を崩壊へと導いた神々の子作りとは一体どんなものだったのでしょうか。 ようこそ 〇〇〇ぃ*17です。 ついに始まりました神々の子作り編。
字幕:神々の子作り編

ダークソウルの最暗部。 秘匿された 女神たちの物語。 今回のはヤバいですよ。 なんたって三日後の眷属兄貴のラテン語翻訳を参考*18にさせて頂いております 。 くっそ面白いんで楽しみにしてください。

さて冒頭にグウィンは子作りできないと言いましけれど、 にも関わらず結構子供がいる*19んですよね。 太陽の長子、グウィネヴィア、グウィンドリン、フィリアノール、あとヨルシカ*20。 分かっているだけで結構な人数の子供です。

ーーー

字幕:子供を作るとき、何が必要か問題
でこっから 子供を作るとき何が必要になると思う?  当然伴侶だよね。 そう子供がいる以上、神と言えど大王グウィンには奥さんがいたはず*21です。
字幕:伴侶

普通、王様がいて王子や王女がいたら王妃が登場しますよね。 でもグウィンの奥さんに関する記述ってどこにもないんですよ。 不自然なほど王妃が話に出てこない*22んですよ。
字幕:グウィン大王の奥さんに関する記録がない

字幕:アノールロンドには、妃を迎えた形跡がどこにも残っていない
それどころかアノールロンドには妃を迎えた形跡がどこにも残っていない*23んです。 オーンスタインとスモウが、ただグウィネヴィアの幻を守っているだけでした。 ちょっと明らかに不自然ですよね。 王妃様どこいったの。
字幕:不自然ロンド

アノールロンドにグウィネヴィア以外の女神様はいたのでしょうか。 はい、ダークソウルの考察はここから始まります。 テキストだけでは解けない領域*24に踏み込んでいきます。
~音楽*25

まずアノールロンドの内部構造から…  王宮向かって右の棟のエリアには不可思議な部屋がいくつも残されています。 まず最初にココ。 天蓋つきのベッド。
字幕:天蓋つきベッド&絵画

今は荒れていますがもとは小奇麗な部屋だったことが伺えます。 飾られた絵は人物画が中心。 部屋の雰囲気からしてどうも女性の部屋だったことが伺えます。 さらに部屋の反対側には銀騎士に守られた部屋があります。

こっちもさっきと同じように天蓋つき のベッドに絵画が飾られています。 飾られた絵は風景画がメインですね。 アノールロンドや黒い森の庭の絵 が飾られています。 調度品から察するになんとなく二人の女性が対照的*26な人物だったことが伺えます。

字幕:楔のデーモン
さて、同じ棟のココ。 ここには何故か楔のデーモンがいる*27んですよ。 本来ならばイザリスの混沌にいるべき*28なのに不思議ですね。 で、このデーモンが守っていたのは小さい礼拝堂です。 特徴的なのは一対の対照的*29タペストリー。 そして説教台の脇には二人分の椅子が置かれています。 この部屋はなんの部屋だったのか。 わざわざ楔のデーモンが守っているあたりかなり意味深ですね。

じゃあここで一つの仮説*30を立ててみます。

字幕:1.アノールロンドに、二人の女性が滞在していた
字幕:2.礼拝堂は、その二人の女性の名残である
字幕:3.地位の高い女性、女神の可能性も
かつてアノールロンドには二人の 女性が滞在していた 。 礼拝堂はその二人の女性の名残である。 部屋まで用意され手厚い待遇を 受けていたことから地位の高い女性。 下手したら女神の可能性まである。 こんなとこでしょうか。

字幕:肉付けタイム
ではこの仮説に肉付けをしていきましょう。 着目すべきは紋章です。 まずこの礼拝堂の絨毯を見てください 。 一対の八芒星が描かれています。 そしてカーペットの中心部に描 かれているのは16花弁の花です 。 手掛かりはこの二つ 。 八芒星と16花弁の花 これはどこの家系の紋章でしょうか。
字幕:どこの家系の紋章?
字幕:8芒星or16花弁の花

まぁね、グウィン王家の紋章は三角主体のこれですし。 アノールロンドのステンドグラスのマークは20花弁です。 ちょっと違うんです。 このデザイングウィン王家由来の紋章ではありません。 どこ探しても16花弁の花に類似する紋章は無いんですよ。
字幕:どこ探しても見つからないの図

字幕:グウィン王家とは違う血筋であり、尚且つ地位の高い家系の人物がここにいたはず
では考えられる可能性は一つ 。 グウィン王家とは違う血筋であり 尚且つ地位の高い家系の人物がここにいたはずです。 そこまで分かったらあとは早い。 グウィン王家と同じ地位を持ちえる家系はたったの二つ。 ニトかイザリスです。 二人とも共に古竜をしばいたはじまりの火フレンズです。
字幕:竜狩りフレンズ

そこまで絞り込めばあとはなんとかなると。 …調べ回りました。 巨人墓場とイザリスを往復しました。 で、見つけました。
字幕:見つけた

どこにあったと思います?  ここです 。 なんと廃都イザリスの天井ですよ。 そこかぁー っていうね 。 他のところはだいたい焼かれていました。 まぁ見れない事はないんだけどね。
字幕:完全に一致*31

花弁の数は16花弁。 アノールロンドと同じもの。 つまりアノールロンドにイザリスの魔女が来ていた*32ことが明らかになりました。 証拠としての信ぴょう性はかなり高いはずです。
字幕:つまりアノールロンドにイザリスの魔女が来ていた

わざわざモンスターハウスの天井に貼り付けるか普通っていうね 。 どんだけ考察させたくないねんっていうね。 おそらく来年発売されるクッソ面白いフロムの新作エルデンリングではもう少し手加減をしてほしいところですね。

字幕:あの16花弁の花の紋章はイザリスのもの
さてそんなこんなであの16花弁の花の紋章はイザリスのものでした 。 なんでアノールロンドにイザリスの魔女二人が滞在*33したんでしょうか。 ちょっと視点を変えましょう 。

字幕:太陽の長子
大王グウィンには太陽の長子と呼ばれる長男がいました。

太陽の長子の指輪

太陽の光を継いだグウィン王の長子が
かつてつけていたとされる古く汚れた指輪

太陽の長子はかつて戦神であったが 
その愚かさにより、すべての記録と共に神を追われ
いまやその名前すら伝わっていない

竜狩りの戦神
勇猛果敢にも関わらず愚かさ故に国を追放されて名前も失った。 とはいえ各地には長子の像が残って*34おり彼の信望者 太陽の戦士を見守っています。 記録を抹消されたわりには人気のある神様のようです。 字幕:太陽の戦士からは大人気の神様

そんな太陽の長子ダークソウル3では無名の王として登場し歴代シリーズプレイヤーを沸かせました。

字幕:なんで、太陽の長子の記憶が残ってないのか?
でここから…  なんで太陽の長子の記録が残っていないんでしょうか?*35  ちょっとくらい残っててもいいよね。 はい…実は作中まったく同じ疑問を抱いたであろうキャラクターが登場します。

字幕:みんな大好きダクソ界のアイドル、ソラールさん
みんな大好きダクソ界のアイドル 太陽の戦士ソラールさんです。 まぁ多分ソウルシリーズ知らない人でも どっかで見たことあるレベルの人ですね。

そんな彼の座右の銘は「俺自身の太陽を探しにきた」  カッコいいっすね カッコいいけどよく分からないっていうね。 俺自身の太陽ってどういう意味やねんとね。そこにあるやんけと…  基本初見だと何言ってんだコイツになります*36
字幕:「何言ってんだ?」

~音楽~
そんなこんなでソラールさんの言ってることは支離滅裂にしか思えませんけれど…  どうも太陽の長子に逢いたかったのではなかろうかというのが個人的な見解*37です。 まあ正確なニュアンスまでは計りかねますけれど。 少なくとも太陽の長子にまつわるものがソラールさんの行動原理の中心にあった*38んじゃないでしょうか。 おおむね、そんなとこでしょう。
字幕:太陽の長子にまつわるものが、ソラールさんの行動原理の中心にあった

ですが物語終盤で激しく落ち込ん でいるソラールさんと出会うことになります。

ソラールの台詞
すべて嘘だったのか……
俺は、ずっと、ずっと、そのためだけに…
ああ、俺の太陽…どうしたらいいんだ…どうしたら…
…太陽、俺の太陽よう…

はい、なんかかなり悲壮感を漂わせ ている彼ですけれど。 プレイヤーから したらなんのこっちゃって感じです。 相変わらず変人やってるなで終わりですね。
字幕:なんのこっちゃ

でも待ってください。 彼は狂っていたんじゃないんですよ。 この人、過程をすっとばして核心部分しか言わないせいで狂っているように見えていただけなんです。
字幕:核心部分しか言わないせいで、狂っているように見えていただけ

みんなからバカにされてましたけれど、本当は誰よりも真実に近い男でした。
字幕:誰よりも先に真実に気付いた男

ではソラールさんが気づいてしまった真実とは一体何*39だったのでしょうか。 太陽の戦士の皆さん先に謝っておきます。 諸君らにソラールさんと同じ絶望を味わってもらいます。
字幕:みんなソラールさんになぁれ!

太陽の長子の正体それはコイツ でした。 爛れ続けるものです。*40
字幕:爛れ続けるもの

ソラールさんの信仰していたカッチョイイ戦神は実在しなかったんですよ。 そんなものはこの爛れ続けるものを覆い隠すためにグウィンが生み出したカバーストーリー*41なんです。
字幕:長子伝説=『爛れ』のカバーストーリー

太陽の長子の記録が残っていない理由*42。 そして大王グウィンに王妃がいなかった理由*43。 この二つは密接に絡み合っていました。 ぼくの出番はここまでです この先へ進むためにはリアル知識 が要求されます。
字幕:この先の領域は、リアル知識(ラテン語)が要求される

字幕:無名の王戦のBGMのラテン語*44コーラスに衝撃の内容
無名の王戦のbgmのラテン語コーラス
このコーラスにテキストでは触れられていない事件のあらましが残されていました。 今からラテン語翻訳を紹介しますけれど、先にいくつか注意*45だけさせてください。

字幕:ダークソウルは生命賛歌
字幕:ゆえに、その最暗部には、性的なテーマが隠されている
字幕:だからこそ、ここから先の話は、フロムは、考察させる気がなかったのだと思われる
ダークソウルはね、生命賛歌です。 その最暗部には性的なテーマ が隠されています*46。 だからね、少し生々しい内容*47になりますけれども大丈夫ですか、オーケーでしょうか。

じゃあね、紹介します。 眷属兄貴のNameless Kingの翻訳です。
字幕:眷属兄貴の「Nameless King」ラテン翻訳
*48

それは(子作り)*49は害悪となった
害悪は卑しい試みを行わせた

妻(イザリス)*50力(精液の隠喩)*51を注げ
指揮者(イザリス)*52に力を注げ

火は新たに生まれ変わった(混沌の苗床誕生)*53
「デーモン、デーモン、神族がデーモンを生み出した」

間抜けな男(グウィン)*54
罪を隠すため、真実をイザリスの混沌に隠蔽した

グウィン*55「妻などいなかった」

愚か者(爛れ続ける者)に『蓋』*56 としての役割を任ず
真実をごまかし改変せよ

生まれ変わった娘たちにはイザリスの封印を命じた

『さようなら…どうかお元気で
父の名誉のため、真実の犠牲となりましょう』

*57
はい、これが無名の王の歌詞の意訳です。 ヤバいですね 。 グウィン予想の上を行くクソ野郎でした。
字幕:安定性抜群のクソ野郎

因みに動画用にかなり端折っているんで、気になる人は後で概要欄から眷属兄貴の動画に飛んでオリジナルを見てください。 そして是非チャンネル登録お願いします。
字幕:眷属兄貴の動画に飛んでオリジナルを見てください

字幕:歌詞の解読タイム
さてここからは歌詞の内容を分かりやすく解説するタイムです。 基本ラテン語は比喩と隠喩の世界なんで結構難しいです。 ザックリ説明すると…

字幕:大王グウィンの妻は、元はイザリス
字幕:子供を作りたいと願ったグウィンは、イザリスと一緒に子作りをした
大王グウィンの妻は元はイザリス*58でした。 で子供を作りたいと願ったグウィン*59はイザリスと一緒に子作りをしました。

字幕:グウィン本体は火の存在(精神世界の存在)
字幕:オリジナルの精液が作れない(肉体は借り物だから)
字幕:代替案として、自分自身のソウルをイザリスの子宮へ
しかしグウィン本体は火の存在*60です。 グウィンにとって肉体はあくまで乗り物*61。 故にオリジナルの精液を持ちません。 代替案として自分のソウルをイザリスの子宮に入れました*62

字幕:この世界を構成する王のソウルの一部を、イザリスの子宮に入れた
字幕:世界崩壊の前触れへ
この世界を構成する王のソウル*63の一部をイザリスの子宮に入れたんです。 これが混沌の始まり*64世界崩壊の前触れ*65になりました。

字幕:どちらかというと、生まれ変わりに近い
つまり自分自身の欠片を注ぎ込んだ*66んです。 まぁ子作りというよりも生まれ変わり*67に近いかな。

その時の様子が2では奇跡*68として登場します。

輝かしい雷球

巨大なソウルの塊を生みだし
自ら雷を放つ光球に変える奇跡

遥か古の太陽の神によって生み出されたが 
生み出した者自身によって封じられていた 
それは激しい怒りなのかそれとも慟哭だろうか 

この力を受けイザリスが生み出したのがコレ*69

浮かぶ混沌
束の間に燃え尽きるその混沌は 
だが苗床に生じた原初の生命であるという 

それはイザリスの罪の、憐れな証であろう 

そう、まともな生命体ですらなかった*70んですよ。 イザリスに産みなおしてもらったグウィン大王の欠片*71は出来損ないでした。 まさに生命と概念の中間的存在*72です。
字幕:『生命』と『概念』の中間的存在

そう、これってある意味生まれ変わったグウィン自身の欠片なんです*73よ。 双子みたいなもんです 。 まぁわかりやすく言うと自分自身のソウルを半分こ*74して、残り半分をイザリスに生みなおしてもらったんです。 精液がない*75からって凄いこと考えるよね神様って。
字幕:自分の一部をイザリスに生みなおしてもらった

さらに悲劇は続きます。 イザリスの生み出した浮かぶ混沌*76を、グウィン本人は始末しようとしました*77。 まぁニュアンスとしてはね。 息子殺し+兄弟殺し…そんなところでしょうかね。

字幕:グウィンの望み通り、すぐ処分すれば、これ以上の被害拡大は防げたはず
もしグウィンの望み通りすぐに処分すればこれ以上の被害拡大は防げた*78はずです。 消せばそれでお終い*79世界がこれほど無茶苦茶になる*80ことは防げたでしょう 。

字幕:ところが
字幕:イザリス側が成りそこないの大王の処分を拒絶
ところが今度はイザリス側が処分を拒絶*81したんです。 よく分からない生命体とはいえ、自分が生み出した子供なんです。 見捨てられなかったんです。 そんなイザリスママ…  この浮かぶ混沌を神々と同列の存在にしたいと願いました*82。 母親として生み出したものは守りたかったんでしょう。 で、このあとイザリスが何をしたんだと思います?

字幕:自らの王のソウルを更にそそいだ
産みなおしたグウィン大王こと浮かぶ混沌に、自らの王のソウルを注ぎ込んだ*83んです。 イザリスだけじゃなくて、他のイザリスの娘たちも成りそこないのグウィン大王に力を注いだんです。 まぁみんな王様のお母さんになりたかった*84んでしょうね。 はいもうカオス*85。 そんなこんなで『爛れ続ける者』が生まれイザリスが混沌の苗床と化し*86てしました。

分かりやすく言うとママンできすぎ問題*87です。 まぁサザエさんを千倍拗らせたらこうなる*88んじゃないでしょうか。

右上字幕:精神の神(火の力)、肉体の神(月の力)*89
さて、この時のことをイザリスの生き残りのクラーナはこう語ります。

『クラーナ』
私の母イザリスはかつて最初の王の一人だった 
最初の火の傍で、ソウルを見出し、その力で王になったんだ 
…そして母は、その力で自分だけの炎を興そうとして
…それを制御できなかった 
混沌の炎は、母も、妹ものみ込み
異形の生命の苗床にしてしまった

字幕:イザリスの混沌の由来がコレ
これがイザリスが苗床になった経緯*90でした。 分かりやすいようにまとめます。

~音楽~
大王グウィンとイザリスは子供を作ろうとした*91。 イザリス側の動機は比較的はっきりしています 。 始まりの火のお母さんになりたかった*92 。 要はそういうことです。 字幕:始まりの火の母になろうとした(野心+母性)

字幕:グウィン側はちょっと複雑
そしてグウィン側…  単純に子供を作りたかった*93という、そういう側面もあったかと思います。 でも、どうもそれだけじゃないんですよ。 これはまた詳しく解説しますけれど、グウィン大王…人に憧れていた。 人というか母親という存在に憧れていた*94。 そういう痕跡が残っています*95。 無条件の愛を与えてくれる母親像です。
字幕:母親の愛情に興味をしめしていた

字幕:ダークソウルの神々は生命の毒に侵されている
ダークソウルの神々は何かしら生命の毒に侵されているけれど*96、 グウィン大王においては、どうもこれは母性愛というものに毒されていたようです 。
字幕:グウィン大王の毒は母性にまつわる概念

母親と言う存在から与えられる無条件の愛ですね。 まぁ限りあるものの命だからこその限りない愛。 そういったものでしょうかね。

字幕:イザリス*97(肉体メインの神)とグウィン*98(精神メインの神)の思いが噛み合ってしまった
そんなこんなで二人の思惑が一致したので子作り&生まれ変わりに及んだ*99んでしょう。 これが世界崩壊の前日譚でした。

字幕:明らかに本編やテキストでやれる内容じゃない*100
いやーもうね…予想外でしたね。 というか流石にこれは本編ではできないですね。 ラテン語行きっスわ。

因みに残されたグウィン大王は、この後くさい物には蓋*101とばかりにイザリスを封印してます。 どう転んでも安定の屑っぷりですね。

字幕:太陽の長子は実在しなかった!
結論を言います。 太陽の長子は実在しませんでした*102。 爛れ続ける者のカバーストーリーであり尚且つグウィン大王の双子*103だったんです。

はい、そりゃもうねソラールさんもガックリきますよ*104。 だって太陽の長子伝説は嘘*105だったんだから。
字幕:竜狩りの戦神伝説の元ネタは、グウィン大王の武功

竜狩りの戦神とはまさしく大王グウィン本人*106のことでした。 はいそういうオチだったんですね。 なんかでも皮肉ですよね。 3の時代には大王グウィン本人のことは忘れられている*107のに…  双子の関係でありカバーストーリーでしかない太陽の長子の存在は人々の中にまだ残っていた*108んでから。
字幕:隠蔽用の物語だけが伝わっている

多分グウィン本人としては逆だったんでしょうね。 カバーストーリーの方が逆に残ってしまったという皮肉*109な展開です。

では一つ気になりませんか。 太陽の長子が嘘だったのなら、古竜の頂きで戦った無名の王の正体はなんだったのって。 字幕:このひと、ダレ?

字幕:次回
字幕:四騎士の長、オーンスタイン編
という訳で次回。 四騎士の長オーンスタイン編 。 無名の王の伝承を守っていたのは紛れもなくこのお方でした。 実はオーンスタインって三作通してプレイヤーと戦い続けてた*110んですよ。 この人正直、グウィン大王の部下にしておくには惜しい程、忠義に熱い神様です。 めちゃくちゃ凄いんですこの人は。

字幕:命をかけて、最後の時まで、たった一人で
字幕:太陽の戦士と長子のために物語を護り続けていた
命をかけて最後の時までたった 一人で無名の王の物語を護り続けてた*111んですよ。 かつてに主君の名誉を守るために…流石は四騎士の長って感じですよ。

神族とはなんなのか*112何故 アノールロンドで倒したはずのオーンスタインが生きていたのか*113。 そこらへんの矛盾をまるっと合わせて解説します。

このチャンネルではこんな感じに定期的に面白い考察をあげてるんで、 是非チャンネル登録をお願いします。 というわけで以上なるにぃでした。

字幕:雑談室
すっかりやられましたね。 あのー、実はね…太陽の長子に関しては以前も考察したこともありましたが間違っておりました*114。 グウィン大王へあなたの名誉に泥を塗ったことを深くお詫び申し上げます。 お詫びに更にワンランク上質な泥を浴びせかけてやるぜ。

まぁ真面目な事を話すとね。 フレーバーテキスト、どうも絶対正しいわけじゃないみたい*115ですね。 ファランの歌詞まわりでも言及されてましたけど、誓約まわり基本フェイク入ってます*116。 俗に言うdtgですよ。DTG。 だいたいグウィン大王のせいです。

こんな感じでラテン語翻訳編はかなりぶっ飛びまっくります 。 やばいっすよコレ。 イザリスの魔女チーム vsグウィンドリン戦とか。 本編では語られないけど、あーそういうことなのねみたいなね…話が多いです。
字幕:イザリスvsグウィンドリン戦争、親ばかシース、そうさね婆さんの状態etc

まぁ何故グウィン大王に沢山子供ができたのか、ように見えたのか。 その辺も追って解説します。 もしその辺、先に知りたい方は、そこそこ難解ですけど是非眷属兄貴の動画を見て下さい。
字幕:ラテン語の隠喩の解読に挑戦してみてください

めっちゃ凄いです。 神族周りの話、これからです。 くっそ面白い裏話、これからなので楽しみにお待ちください。 じゃあね。

ーーー

*1:火継ぎの終わりEndは火の時代の終焉。火防女が「いつかきっと暗闇に、小さな火たちが現れます」というように世界は形を変えて存続していくことが示唆されています

*2:ひとつの時代が終わり、そして次の時代の幕開けを予感させる…王道な物語です

*3:火の時代を火継ぎによって無理やり存続させている状態

*4:大王グウィンこと神族

*5:火の時代を築いた

*6:火の時代の終焉が近い

*7:火の時代の終焉を火防女と共に見届ける

*8:火の時代が終焉を迎える話が、狂った世界を主人公が壊す話にすり替わっている

*9:灰の時代と火の時代の狭間、古竜たちとの戦いの時代

*10:火の時代の

*11:ここからずっと神は子作りできないと連呼しますが、理由はもう少し先

*12:神が子を為せない論が投稿主の考えの根底にある。理由は後でチラっと出てきます

*13:子作りと関係なく火の時代は終焉を迎える。火とはいずれ消えるもの

*14:むしろ子沢山のグウィン

*15:不可能ではない

*16:神の国生みなどでは、大地母神から植物や概念が生える事はよくある。

*17:検索避け

*18:本当に「考えの足し」程度

*19:テキストで明言されている子供が多数存在する

*20:ヨルシカに関しては賛否あり

*21:世界各地の神話において神が単一で子を為す事は普通

*22:これは本当

*23:この後、妃の形跡を探すパートに続く

*24:環境ストーリーテリング。意味はぐぐって

*25:疑問の投げかけでは効果音、解説が始まると音楽が流れ始めます。入りが上手い

*26:ここでは対照的な二人と言っているが、あとにはイザリスの魔女二人としている

*27:本当に何故

*28:楔のデーモンは雷を扱いセンの古城にもいるので、グウィン王家に所縁がある

*29:ここでも対照的としているので、たぶん魔女二人としたのが凡ミス

*30:良い仮説

*31:これは凄い

*32:この考察は環境ストーリーテリングを読み解いたものであり素晴らしいもの

*33:対照的な女性と言っていたのは忘れてしまったようだ

*34:長子像は各タイトルに1つ

*35:「愚かさにより記録と共に神を追われ…」とある。ここでの「なんで?」はこの後に語る長子の話の前振り

*36:初見じゃなくてもなります

*37:特に理由は解説されない

*38:太陽の戦士なので間違いではない

*39:ソラールは、立ち直った√では最初の火の炉に登場します。良くも悪くも、探す過程で心が挫けたのが上記の描写であり、真実に近づいたかどうかは定かではない

*40:何故その結論に至ったのか、理由は後から語られるらしいです。まず先に結論と断定を

*41:アルトリウスでカバーストーリーが語られているので受け入れたくなっちゃいますね

*42:愚かさの為に追放されました

*43:王妃の痕跡が長子のように「消された」と、視聴者はここで誤認します

*44:作曲:桜庭さん。造語で作曲されラテン語ではない

*45:造語と判明したのは桜庭さんの作曲だけ

*46:厨二心をくすぐる文言

*47:血の営みとか考察して欲しい

*48:注目したいのは、カッコ内。ここは投稿主の解釈であり、翻訳者のものではない

*49:子作りというのが独自解釈

*50:誰の妻かわからない

*51:パワー!

*52:妻じゃないのか…?

*53:正:新たに火を作ろうとしたら混沌の苗床が生まれた

*54:鉄の古王と掛け合わせてグウィンとしているが、独自解釈

*55:台詞を言った人物が歌詞に示されてる?

*56:蓋となったのは爛れ続ける者、ここで愚かさによって追放された長子と共通点を作っている

*57:この翻訳のどこを考察に用いたかというと、無名の王の歌詞にイザリスが登場しているという一点のみ。それ以外は投稿主の意訳

*58:ノロン礼拝堂と廃都イザリスの文様の一致が根拠

*59:子作りしたいグウィンという根拠はずっと提示されない

*60:実体二元論は他の動画でもよく引き合いに出される。グウィンが火ならイザリスも必然的に火になるはず。「火の存在」という言葉が精神的な存在を指すのか不明

*61:この論理に基づくと四人の公王やシースはグウィンであり、グウィンの妻という事になる

*62:この瞬間、四人の公王とシースが孕みました

*63:王のソウルは世界を構成するという新情報。しかし根拠は提示されない

*64:混沌の始まりは、イザリスが最初の火を作ろうとしたのがきっかけ

*65:火の時代は終焉に向かうが、そもグウィンが火を継がなければその時点で終わっていた

*66:イザリスからはグウィンのソウルは獲得できない

*67:爛れからもグウィンのソウルは獲得できない

*68:太陽の光は生命の象徴ではあるが、爛れは雷を使わない

*69:苗床が消え滅びゆくデーモン達の事。爛れにデーモン特効は乗らない

*70:デーモン

*71:グウィンから分け与えられた王のソウルは他に複数存在する

*72:よくわからない

*73:ここから怒涛の断定

*74:分け与えられた王のソウル

*75:断定しているが根拠は「火の者だから」なおダクソ用語ではない

*76:デーモン

*77:黒騎士がデーモンと敵対しているのは本当

*78:グウィンとイザリスが子を産んだことによる被害とは?

*79:爛れを倒すと廃都イザリスの封印が解けます

*80:無印冒頭で火が消えかかってすでに終末が近い言われている

*81:イザリスとグウィンの関係は実のところよくわからない。苗床になってしまったし

*82:爛れの出生は不明だが、姉たちが与えた橙の指輪にはイザリス(母)の存在は書かれていない

*83:どうやらイザリスは自分の子宮に自分のソウルは入れずに受精して、あとからソウルを入れ込んだらしい???

*84:なにを言っているのかわからないです

*85:ここが言いたかった模様

*86:イザリスが苗床になったのは始まりの火を作ろうとしたからで子を為そうとしたからではない

*87:わかりやすく言って欲しい

*88:サザエさんに母性を感じていらっしゃる

*89:なんの説明もない月の力=肉体の神。爛れが生まれた経緯によって世界崩壊と言っているが、他のグウィンの子については一切無視。イザリスが母なら全ての子が同じ現象をもたらすはずだが?

*90:自分だけの炎を作ろうとし、始まりの火の再現に失敗

*91:言ってない

*92:言ってない

*93:言ってないし未だにその根拠が示されない

*94:言ってない

*95:どこにも痕跡が無い

*96:竜は生命の毒に侵されています

*97:炎がシンボル

*98:太陽の光≒生命≒雷がシンボル

*99:無理やり子供を作った論がどこかに飛んで行った

*100:血の営みとか人体実験とかもっとグロテスク描写はある

*101:蓋になってる爛れ続ける者が表に出てますけど大丈夫?

*102:テキスト全否定

*103:グウィンがソウルを分けた存在ならもっと沢山いる

*104:落ち込んだあと復活してます

*105:戦神=グウィンまたは長子でも、太陽信仰に陰りはないはず。なんだかんだグウィンは火を継いだ英雄

*106:それはそう。陣頭に立って戦ってるもの

*107:ダクソ3は最古の火継ぎの再現

*108:無名が長子ならご本人がいらっしゃる状態

*109:カバーストーリーとは真実を隠すための物語なので、そっちが残らないとカバーした意味がない

*110:ダクソ2の尻撃するオンスタ

*111:ダクソ3で無名の王を追いかけてる

*112:残った子供たちの解説は放棄

*113:次回でもここ説明してなかったような? まじ何故

*114:この頃は前の動画との繋がりがある時代

*115:たまに矛盾するフレーバーは確かにある

*116:作詞宮崎ならソースとして十分だが、クレジットにはどう書かれているのかな

仏教で読み解く はじまりの火と王のソウル

概要 世界観のざっくり解釈
灰の時代とは、あらゆる概念と差異が生まれる前の悟りの時代
はじまりの火によって差異=様々な概念(生と死)が生み出された
闇より生まれた幾匹かは最初同列だったが、それぞれに王のソウルを見出した
王のソウルとは、はじまりの火が生み出した概念(心理、法則)に最も通じる魂の在り方である
ニトは死、イザリスは火、グウィンは光、そして人間はダークソウル(欲)を見出した

ダークソウルは一見すると西洋的だが、その内面からは東洋的な思想が伺える。 ここでは仏教思想の視点からダークソウルを読み解いていきたい。

古い時代
世界はまだ分かたれず、霧に覆われ
灰色の岩と大樹と、朽ちぬ古竜ばかりがあった
だが、いつかはじめての火がおこり
火と共に差異がもたらされた
熱と冷たさと
生と死と
そして、光と闇と
そして、闇より生まれた幾匹かが
火に惹かれ、王のソウルを見出した
最初の死者、ニト
イザリスの魔女と、混沌の娘たち
太陽の光の王グウィンと、彼の騎士たち
そして、誰も知らぬ小人

古い時代
灰の時代、そこに居たのは灰色の岩と大樹と朽ちぬ古竜ばかりであった。
DS3DLCで灰色の巨人法官も居たらしいことが判明したが、ここでは扱わない。

灰の時代とは火が興る前の時代であり、それは明りのない時代、無明の時代とも言い換える事ができる。
無明とは無知である状態のことを示す。「差異が明らかになっていない世界」と解釈すると良いだろう。 仏教では人は煩悩によって苦しむとされる。しかし、そもそも差異のない世界では煩悩すら存在しないのである。
よって「差異が生まれる前の世界=灰の時代」とは仏教における究極の悟りの状態と言える。 ダクソの古竜信仰が、悟りへと至る修行のように描かれてきた理由がここにあるのではないか。

はじまりの火
はじまりの火がおこり、火と共に差異がもたらされた。
はじまりの火によって差異が生まれるとはどういった事だろうか?
分かたれたと表現されるが、二分されたという意味ではない。 何故ならば、光が消えて闇の時代が訪れたとしても、灰の時代に戻ることはありえないからだ。 なぜ灰の時代に戻らないのか? それは光と闇という概念が存在してしまっている世界だからである。

つまり火によって生まれたものとは、光や闇といった"概念"であり、それこそが差異であると言える。
仏教(またはバラモン教)ではこのような世界の法則、理、根源などを「梵(ブラフマン)」とし絶対不変のものと定義する。
科学者が求める究極の数式なんかを思い浮かべてもらうとわかりやすい。

闇より生まれた幾匹
ダークソウルにおける特色として、人と神(グウィン一族)は最初同列に扱われている。 やがて王のソウルを得ることで違いが生まれるのだが、それについては後述しよう。

火は概念を生み出し、その影響で生まれたもの達がいる。「我(アートマン)」である。
とは、梵(根源的なもの)と繋がった”個の本質=魂”を意味する。 梵という根源がなければ我は存在できない。それは光が無ければ影が存在できないのと同じだ。
梵と我はバラモン教の基本であり、対して仏教では無我と説くが、これについては後述する。

闇より生まれた幾匹とは、火の光(梵)を得て生まれた影(我=魂)をその本質に宿す存在である。

王のソウル
幾匹かが火に惹かれ、王のソウルを見出した。
なぜ王のソウルを「得た」ではないのか?

梵我一如
梵(ブラフマン:宇宙を支配する原理)と我(アートマン:個人を支配する原理)が同一であること
それを知ることによって究極の悟りを得る事ができるといった思想

幾匹かが”見出した”王のソウルとは、梵(世界の法則、根源)に最も近い我(魂=ソウル)と解釈できる。
最初の死者ニトは”死”の概念に最も近づいたモノである。 例えばニトが死を司る神(死の概念そのもの)だったなら、ニトが死んだ時”死”という法則は消えてしまう。 しかし梵我一如に乗っ取るなら、概念が消滅することはない。 最も死という根源に近づいたモノは、その力のほとんどを死に捧げているに過ぎないのだ。

火の根源に近づいたイザリスはどうだろう。
それは「はじまりの火」ではなく”火”や”熱”の根源に近づいたモノ達であると言える。 当然ながら「根源=生命」を生み出すには至らず、生まれたモノのは歪なデーモンとなった。

太陽の光はある意味で最もはじまりの火に近い。 生命に恵みを与える象徴であり、瞳は光によってモノを認識する。 認識は差異の観測である。

王のソウルとは、根本に最も近づいた魂
それは梵我一如の悟りに至った証であり、はじまりの火に近づくモノの持つソウルとして相応しい。 最初の火の炉の扉を開ける鍵として、これ以上のものはないだろう。

ダークソウル
誰も知らぬ小人が見出したのはダークソウル
人だけが持つ人間性とはダークソウルの欠片
これが人とその他を分けるが、実体は何なのか?

いつの時代も、人の欲とは変わらぬものだな
無欲の俺には、とんと分からない話だが
…だが、それでこそ人の道なのかもな
精々祈ってるぜ。あんたに暗黒の魂あれ

ダークソウルとは欲
黒火球が”重い”理由は人間性の”思い”故なんて話もあるくらいだ。
プレイヤーキャラの不死性はプレイヤーという人間性が残っている限り失われない。

このプレイヤーが居ることによってプレイヤーキャラが存在しているという考えは仏教の無我に通ずる。
無我とは、あらゆる物事、現象、個人は縁起、因縁、因果によって成り立っており、個として永遠不滅不変のものはないとする考えである。 簡単に例えるなら、個人は他人と影響し合っているというものだ。 「私は誰の影響も受けていない。自分個人で独立している」と思っている人は、まさか居ないだろう。 キリストでさえ母から生まれて誰かの作ったパンを食べているのだから当然である。 プレイヤーとプレイヤーキャラは相互に干渉しあって存在する。
これもある意味では梵我一如でありプレイヤーキャラ(我)は本質(プレイヤー=梵)と繋がっているのだ。
(無我は我を全面否定しているわけではない)

火継ぎと薪
はじまりの火を継ぐ儀式は、グウィンを除けばすべて人間が継いできた。 なぜ王のソウルではなく人という薪が必要だったのか。 それは人の持つ欲こそが、差異をもたらす存在だからではないだろうか。 太陽の光は差異を認識させる力はあっても、新たな差異を生むものではない。 しかし人間の欲は、その数だけ無限に差異を生む。 差異を生み出した始まりの火を継ぐに足るのは、人間を人間たらしめる”欲”なのだ。

余談
人が欲によって生み出す差異、執着に囚われる者は「新たな世界」へ至ることはない。 欲を知り、欲に惹かれないものだけが涅槃へと赴くのだ。 絵画のお嬢様が竜の瞳をしていたのは、古竜こそが悟りの景色を知っていたからだろう。

ベルカと各勢力の繋がり:アルスター

ベルカとアルスター

・解呪石
DS1 カリムのアルスター伯の秘宝
DS3 ロンドールの秘宝
DS3ではベルカの像と解呪の碑で解呪が可能

・咬み指輪
カリム公アルスターが作らせたと言われる咬み指輪。
その製法は良からぬ噂があり、DS3の時代には製法は禁忌とされた。 聖職者だけがそれを弄ぶという。 カリムでは女神信仰が盛んな事から咬み指輪の製法を知る聖職者とは女神信仰者か?  霜咬みの指輪はフリーデの望郷のアイテム。 一部の咬み指輪には頭蓋が浮き上がっており、その頭蓋は解呪石に似る。

追記:2023/10/11
ベルカの教戒師のオズワルドとクロムウェルが販売している。

・(貴い)犠牲の指輪
犠牲の儀式によって作られる。 貴い犠牲の指輪は呪死すら無効とする。 呪いは逸らす事しかできず、解呪石によれば逸らす先は人あるいは人だったものであるという。 つまり(貴い)犠牲の指輪とは人を触媒に作られたものであることが推測できる。

・生贄刀
儀式に用いられたという刀。 邪教の武器とされているが邪教属性はない。 代わりに攻撃命中時HP回復効果があり、これと同様の効果はDS2,DS3では肉断ち包丁である。 いずれも人肉を引き裂くのに使用されており、生贄刀も例に漏れず人を切るために使われていたと思われる。
では人を犠牲にする儀式とは何か?
上記に挙げた解呪石、犠牲の指輪、咬み指輪はいずれも人を犠牲にし作られているものだと推測されている。 ベルカの像(解呪と贖罪)とベルカの教戒師(贖罪)の関係から、生贄刀が「邪教の儀式」に使用されたものではないか? という推測が立てられる。

・アルスターの槍
串刺し公アルスターの槍、敵撃破時にHPを回復する。 撃破時と攻撃時で違いはあるが、生贄刀や肉断ち包丁と同じHP回復効果を持つ。

・解呪
封印者インクァードによれば解呪とは神の業。
DS3ではベルカ像と輪の都の解呪の碑で解呪ができる。 つまり解呪とはベルカの業か。

まとめ
解呪石の原料は人であり、人を生贄とした儀式を繰り返すアルスター伯。 アルスターはDS3で串刺し公と呼ばれるに至った。 その諸行の裏には犠牲の儀式や解呪に纏わる業がある。 カリムは女神信仰も盛んでベルカとも縁が深い。


以下、関連アイテムテキスト

(貴い)犠牲の指輪
犠牲の儀式によって作られる
罪の女神ベルカの、神秘の指輪
(中でも、赤紫の色味を持つものは特別とされる)
装備者は、死んでも何も失うことはなく
(おそろしい呪死すら無効化してしまう)が
この指輪は壊れてしまう
生贄刀
本来儀式に用いられる巨大な曲剣
禍々しい邪教の力が込められており
敵を攻撃するたび、HPを回復する
アルスターの槍
大樹の腹に納められた呪いのひとつ
串刺し公アルスターのおぞましい武器
腐肉の蔦が巻きついた槍は、強い毒性を持ち
また敵を倒したときHPを回復する
ショーテル
DS1 カリム伯アルスターの作の1つ
DS2 作者の名は伝わっていない
DS3 哀れな「抱かれ」騎士の得物で知られる
解呪石
(DS1)半ば頭骨が溶け込んだ灰色の石
カリム伯アルスターの秘宝の1つ
呪いの蓄積を減らし、呪死状態を解除する
人は呪いに対し無力であり
それを逸らすことしかできない
解呪石もまた、呪いを逸らす先でしかなく
それは人、ないし人だった何かなのだろう

(DS3)小さな頭骨が溶け込んだ灰色の石
亡者の国ロンドールの秘宝であり
彼らが自らを偽るときに使用する
ときには、その偽りを自分と信じ
亡者を捨てる裏切り者もいるという
咬み指輪
(DS1)カリム公アルスターが作らせたと言われる
独特の「咬み指輪」の1つ
その製法にはよからぬ噂もつきまとう...

(DS3)呪い噛みの指輪
柔らかな石に不吉を感じるものか
その製法は禁忌であるという
聖職者だけが、それを弄ぶのだろう
霜咬みの指輪
カリムに伝わる「咬み指輪」のひとつ
冷気耐性を高める
それはもう、フリーデの指を飾ることはない
絵画とその冷たさが、彼女の故郷なのだから

ベルカと各勢力の繋がり:深みの聖堂と小ロンド

深みの聖堂と小ロンドの類似点
・3人の大主教と封印者
大主教ロイス、クリムト、マクダネル
封印者インクァード、ユルト、名称不明(ロートレクの従者?)

・世界の底と深淵
深みの聖堂はマクダネル曰く「世界の底」であり、小ロンドは「深淵」を水で満たし封印している。

・赤いローブ
エンジ色の主教のローブには火の加護があるとされ、主教たちが深みの封印者であった事が記されている。 一方で小ロンドの封印者は紅のローブを着ている。

・青い炎
大主教の大杖には青い炎が灯っている。これは魔術の炎と言える。 大杖はマクダネルによって魔術の杖へと変質しており、青い炎は溶鉄デーモンを参考にすれば魔術属性であることがわかる。 小ロンドにも珍しい青い炎が灯っており、封印者インクァードは魔術師である。

巡礼と女神信仰
DS3では深みの聖堂まで転々とカリムの聖女の遺品が落ちている。 その際に出会うのが聖女イリーナとカリムの騎士イーゴンであるが、 イリーナの場所に辿り着くにはベルカの像がある下水を通らなければならない。 巡礼の旅の最初にベルカの女神像があるのだ。  

不死街(ベルカ像>聖女のタリスマン>イリーナ救出)>生贄の道(カリムの点字聖典、モーンの指輪)>深みの聖堂(聖女シリーズ)

DS2涙の神クァトが女神とされたのはDS3からである。
聖女イリーナとカリムの騎士イーゴンの巡礼は女神クァトとモーンの物語に準じている。 深みの聖堂には名も無い女神像が祀られている。 また、女神の騎士ロートレクを彷彿とさせる薬指のレオナールと、女神と呼ばれたロザリアが居る。

イーゴンの持つ呻きの盾には「祈り」の戦技があり、これはロンドールの追放者に贈る「贖罪」と同じ効果を持つ。 また同じロンドールにはモーリオンブレードがあり、これは赤い涙石と同じ効果である。
聖女とは別の”巡礼者”を抱えるロンドールはロスリックから深みの聖堂、そして冷たい谷のイルシールを経てアノールロンドへと主人公を導く。
このロンドールはベルカと縁が深く、鴉はベルカの象徴であり火継ぎの使いでもあるのだ。

ベルカとクァト
ベルカの刺剣は邪教属性を持つ。 これは神族に特効を持つがDS3では闇属性が神族の弱点である。
クァトの鈴は理力属性を持つ奇跡触媒で、闇術との相性が良いとされる。 DS2で初登場したが涙石はDS1から存在しており赤涙はカリム、青涙はカタリナに伝わる。   ベルカとクァトは共にカリムの女神信仰であり、DS3でカリムのベルカ信仰の一部はロンドールの黒教会へ引き継がれたと見られる。 しかしカリムの点字聖典には惜別の涙が語られており、クァトの鈴と赤涙の取得場所の近くの礼拝堂があり、イーゴンの白サインがある。 カリムではクァトの闇の部分は大主教によって秘匿されている。

仮説
女神クァトはベルカを起源とするのではないか?
これは推測になるが、カリムでのベルカ信仰はすべてがロンドールに移ったわけではなく、一部が秘匿されクァトとして新たな女神信仰となったのではないだろうか…
封印者ユルトの魔術はDS2で奇跡となり、DS3ではクァトの奇跡となっている。 封印者とは解呪という神の業を使い、ベルカ像では解呪と贖罪が行える。   またベルカは悪神というわけではなく、あくまで白教の一派である。 これは邪教武器が神聖属性から派生させられることからも明らかである。

※この説はクァトとベルカが同一とするものではない。
ダークソウルの奇跡は物語である。物語は奇跡となり、奇跡は物語によって変質する。
明確に神が存在する世界観で物語によって神の奇跡が揺らめく…その一端を見ることができる説ではないだろうか。